むかしのこと
昨日、大寒波の中奈良から神戸まで横尾忠則の美術館まで行ってきた。
うわ〜〜はやくみたい〜〜って感じでもないから、行こうと提案されなかったら中々いけない。
美術館まできたら観るしかないし、
一つ一つの作品を見ながら自分なりに感じることがあるが、それを言葉にすることって本当に苦手だし、難しいから中々行けない。
でもみたくなるし、行きたくなるし変な感じ。
苦手なんだけど、思ったこと、、
ひとつ宮崎を風景に描かれた作品があった。
みた瞬間場所を特定できる程に見慣れた場所だった。
台風前夜という題名だったのだが、私もその場所で台風前夜を過ごした経験が小さい時にあり、時間はその時までタイムスリップした。
台風が来る前のあのソワソワした感じがなんともいえない。
早く帰らなくちゃいけないと思いながら雨風はどんどん強くなる。
Y字路の真ん中には床屋があった。
椰子の木が並び、川沿いにある青色のベンチが描かれていた。
私は台風前夜、その川沿いにある観光ホテルで次の日のウェディングベアラーのリハーサルにお婆ちゃんと来ていて、衣装合わせをしていた。
そして、美容師さんに髪の毛を綺麗にまとめてもらってかわいくしてもらえるのが嬉しくて、
そしてみんながバタバタ次の日の準備をしている感じもお祭りの前みたいで好きだった。
だから早く帰らなくちゃいけないソワソワした気持ちと帰りたくない嬉しい気持が入り混じっていたのを覚えている。結局お婆ちゃんが急いで私の手をひいてタクシーで帰ったのだけれど。
私的にY字路の真ん中に床屋が描いてあったのも自分の中でそうやって髪を触ってもらう経験とリンクするものがあって、懐かしいような、儚いようなそんな気持ちになった。
私は自分の記憶を描いたことなんてないけれど、おなじ景色をみていてもいろんな記憶やその時の感情がその人によって違うことがなんかとても嬉しくて上手く言葉では表現できないけれど、なんかよかった。
なんかよかった。